【テニスインストラクターのイップス治療-1】
今回はテニスのインストラクターをしている方のイップスの症例です。
現在、まだ治療中なので今日のブログでは、
前回の治療の場面について書きます。
症状
現在の症状は、
・球出し
・フォアハンドストローク
・フオアハンドボレー
・サーブ
という動作で起きます。
その際に
・手首の痛み
・インパクト時に手首の関節が不安定で角度が定まらない
・ヘッドが下がる
・サーブトスが不安定でテークバックからスムーズに腕が振れない
といった症状が出ます。
これまでの経緯
14年前にテニスのコーチをしていて、その後はじめて症状が出る。
↓
それから約5年間症状が続く。
↓
コーチをしていた職場が変わり、徐々に打てるようになった。
↓
しかし、約10カ月前に再び症状が出て、
約7カ月前に今のスクールに転職をする。
最初に症状が出たのが14年前で、
その後、治るがまた再発したというケースです。
イップスの原因として、
一般的に知られている事に
「失敗を経験したことによる恐怖や不安」
があります。
しかし、最初に症状が出た14年前にも失敗した経験はなく、
しかもその後、普通に打てるようになっています。
つまり、
今回のケースでは、
「失敗を経験したことによる恐怖や不安」
が影響しているわけではありません。
これまでの経験上、
「失敗を経験したことによる恐怖や不安」
以外にも、
・ケガ
・フォームの修正
・コーチのアドバイス
がきっかけになって症状が出るケースがあることがわかっています。
治療
再発後の症状の背景の一つに、ケガによる手首の痛みがありました。
手首の痛みを無意識的にかばう動作によって、
自然な動作ができなくなっていましたので、
まずは手首の痛みを治療していき、
それと並行しながらイップスの治療も行っていきます。
前回はボレーでの症状を治療しました。
どんなことが症状に影響しているかは、
「心身条件反射療法」というテクニックで検査と治療を行っていきます。
「心身条件反射療法」の動画です。
音声が出ますのでご注意ください。
↓↓↓
心身条件反射療法で何がボレーの時のイップスに影響しているかを検査していくと、
「猜疑心」というキーワードで脳の誤作動にスイッチが入っている事がわかりました。
「猜疑心」とは、一般的には疑う気持ちのことですが、
詳しく伺っていくと、
新しい職場になって今の生徒さんに対して、前のコーチと自分の指導法が合っているかどうかを気にしている自分がいました。
自分の指導を疑っている自分がいたということです。
そこで、
患者さんに質問をしました。
「何のために生徒さんにコーチをしていますか?」
「・・・生徒さんが上手くなるためです」
という答えが返ってきました。
その答えによって、
本来は生徒さんに上手くなってもらう事がコーチの目的ですが、
いつの間にか前のコーチと同じ指導をする事が目的かのように錯覚してたことに気付きました。
その事が無意識に緊張する脳のパターンを作っていて、
ボレーでのイップスに影響していたので、
心身条件反射療法で影響が出ないように調整しました。
イップスでお悩みのあなたへ
このように、
私たちは普段は無意識に体を動かすことが出来て運動をしていますが、
それが思考や記憶によって脳の働きに誤作動のスイッチを入れて、
今まで無意識にできていた運動が出来なくなる事があります。
イップスにはそうした脳の誤作動と、間違った運動のパターンの記憶が影響していますので、それを元の働きに戻す目的で治療を行っていきます。
ここ数年「イップス」という言葉もメディアに取り上げられることで、徐々にメジャーになってきているように感じます。
そうした情報によって、
今まで何が起きているかわからずに悩んであきらめていた方が、
一人でも多く救われることを願っています。
このページをご覧のイップスで悩んでいるあなたにも、
このページがきっかけでこれから先の人生が変わるお手伝いができればと思います。
何か力になれることがあれば一度ご相談下さい。
カイロプラクティックオフィスアイダ
会田成臣
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