【イップスの患者さんが増えています】

【イップスの患者さんが増えています】

今月に入ってから、イップスの患者さんがとても増えています。

・野球
・ダーツ
・フィギュアスケート
・卓球
・テニス
・ゴルフ
・書痙
・発声

など、テレビでもイップスをテーマにしたドラマを放送しているので、そうした影響で「イップス」という言葉の認知が以前より広がっているのかもしれません。




来院された方にはお伝えしているのですが、イップスは病気ではありません。

「条件付けされた脳の誤作動記憶が引き起こしている症状」

なので、そこを正しく理解して治療をしていく事で改善可能な症状です。


しかし、残念ながら未だにイップスはフォームの問題や技術の問題という認識で、例えば野球の投球イップスだと、

「肘の位置がここにあるから投げられないので、この位置に持って来てこの動きで投げてみましょう」

「トップの位置がこうなっているから、ここに持って来ましょう」

「リリース時に手がこうなっているから、こういう形でリリースしてみましょう」

「体の開きが早いから、開かないように投げましょう」


といったフォームや技術面へのアドバイスを行うケースが見受けられますが、イップスやジストニアには感覚トリックがあるように、フォームの変更などいつもと違う刺激を脳に入力する事で一時的に誤作動のスイッチが入らなくなり、症状が出なくなる事がありますが、それは錯覚的に脳の信号が変わっているだけなので、やがてその刺激にも慣れてくると元のパターンに戻ってまた投げられなくなるという事があります。

するとまた違うフレッシュな刺激を求めて投げ方を変えて感覚トリックを使って・・・。と、繰り返していくうちにどの刺激にも慣れてしまい、何をやっても変わらなくなって困り果てて当院に連絡をいただくケースが多くあります。

そうなってしまうと脳の誤作動記憶の学習が複雑化し、より治るまでに時間がかかってしまうので、怪しいと思ったらすぐにご連絡下さい。


感覚トリックについては詳しくはこちら

【イップスの感覚トリック】

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