【テニスイップスの治療】(30代男性)
イップス治療について
当オフィスでは野球、テニス、卓球、ゴルフ、楽器演奏などスポーツや楽器に関わらず様々な場面で起こるイップスの治療を行っています。
整形外科や、心療内科などの医療機関でもイップスに関しての情報や確立された治療法がなく、イップスで悩まれている方が多くいらっしゃいます。
病院でも治らない理由は、手の異常は手の問題というように一部分しか見ていないため、なぜそうなっているのか本質的な原因を見ていないことが多いからです。
しかし、イップスは心と体の関係性を両面からケアしてあげることで改善される症状です。
このページをご覧のイップスで悩んでいるあなたが、このページをきっかけに治療に取り組み、症状を乗り越え、また好きな事に打ちこめるようになってもらえたら、私も嬉しく思います。
一人で悩んでいませんか?
イップスの症状は、症状が出てもそれを誰かに相談したりすることができなかったり、その動作ができない事で一人で悩まれている場合が多くあります。
当オフィスでは、そんな悩みを抱えているあなたの力になるために治療を行っています。
イップスは筋肉や関節そのものの問題ではなく、それを動かす脳・神経系の働きに誤作動が起こることで命令が正確に伝わらなくなり、結果的に筋肉の無意識的な緊張が起こり動作や感覚の不具合が起こる症状です。
それによって、今まで無意識で出来ていた動作が突然できなくなってしまいます。
その脳・神経系の誤作動に影響しているのが心理的なストレスや肉体的なストレスです。
当オフィスでは、
肉体的なストレスの治療に「アクティベータメソッド」
アクティベータメソッドの詳しい説明はこちらからどうぞ。
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アクティベータ・メソッド
心理的なストレスの治療に「心身条件反射療法」
心身条件反射療法(ニューロパターンセラピー)の詳しい説明はこちらからどうぞ。
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心身条件反射療法(ニューロパターンセラピー)
という治療法で症状改善のお手伝いをしています。
できない事を無理やり力ずくで克服しようとしてもマイナスのループから抜け出せなくなり、更に症状を悪化させてしまう事があります。
そうならない為に、症状を起こしている脳・神経系の誤作動を正しい働きに切り替えてあげる必要がありますので、もしあなたが一人で悩んでいたら一度行動を起こして治療を受けてみて下さい。
その行動があなたの悩みを解決するきっかけになるかもしれません。
テニスイップスの治療法
ここからは実際のテニスイップスの選手の治療例です。
患者
30代前半の男性
テニスは10年以上のキャリアで熱心に取り組んでいる
症状は来院の約2ヶ月程前から始まり、フォアのストロークが打てなくなるというもの。
きっかけは、足元の滑りやすい場所で2時間程フォアのフォームをチェックしながら素振りをしていたら感覚がおかしくなり、それ以降、素振りでも以前とは違う感覚になってしまい、実際に打っても普通に打つことができなくなってしまったとのこと。
治療
当オフィスの来院以前に、鍼灸での治療を受けていたが効果がなく、当オフィスのホームページを見つけられて来院して下さいました。
初回の治療は、ラケットを持ってきてもらったので実際に素振りをしてもらい感覚を確認しながら行いました。
すると、やはり以前とはフォアの感覚が違いモヤモヤした変な違和感があるとのことでした。
以前はテイクバックの時に、壁にラケットを立て掛けるイメージで、手首からラケットまでしっかりとロックが掛かったようになり安定してスイングできていたが、今は壁に掛かる感じがなく手首にもロックが掛からず不安定な状態になってしまうとのことでした。
イップスは怪我とは違い外から見えるものではなく、感覚的なものなので、その感覚や状態は本人にしかわからないものですが、今回の患者さんに治療をしながら質問をしていくと、
・ラケットを握った瞬間に以前とは違う感覚。
・グリップが太く感じる。
・フォアの時に手首が不安定になりロックがかからない。
・手首が固くて反りにくい。
・テイクバックした時の不安定性
など様々な感覚の違和感を感じていました。
実際にその状態で打つとボールがうまくコントロールできずに、全力で打つことができないとのことでした。
治療は問診と素振りの感じを見て、手首の関節周辺にも問題が有りそうだったので、まずはそこからチェックしていきました。
手首の筋肉の検査をしていくと、手首を反らす動作(伸展)と、外に捻る動作(回外)で使う筋肉の力が入らない状態になっていることがわかりました。
さらに下半身の筋肉にも緊張がみられ、体全体の筋肉の働きがアンバランスな状態だったので、最初にアクティベータメソッドで、体全体の筋肉のバランスを整えるよう治療を行いました。
アクティベータメソッドでの調整後もう一度筋力を検査してみると、手首を反らす動作(伸展)と、外に捻る動作(回外)も力が入るように変化がみられました。
その状態で再びラケットを持って感覚を確認してもらうと、最初よりも手首が安定した感じになりました。
しかし、まだテイクバックでラケットを壁に掛ける感覚にモヤモヤとした違和感があったのでその部分を検査していくと、前腕や手の筋肉の無意識的な緊張がありました。
この緊張を起こしている脳・神経系の誤作動を心身条件反射療法で調整していくと、変化が見られたので、初回の治療はここで終えました。
2~7回目の治療
2回目以降も同じように感覚の違和感に影響している問題を検査で見つけ、それを調整していくという治療を繰り返していきました。
その中で、治療直後は良くても次の日にはまた感覚が戻ってしまうということが度々あったので、自己治療の方法も教えて脳に新たに学習した神経回路を強化してもらうようにしました。
また、フォアのボレーや、バックの時の感覚にも違和感が出ていたのでその部分の調整も行いました。
それらに影響している脳・神経系の誤作動の原因には、繰り返しの練習で肉体的なストレスが加わっていたことと、フォームを意識しすぎることで、
・こう打たなければいけない。
・ここはこうでなければいけない。
といった、フォームの技術的な部分に対する感情や心理的な変化が影響していました。
イップスの治療の場合、この感情や心理的な問題が脳・神経系の誤作動に絡んでいる事が多く、それを見つけて修正しないとなかなか元には戻りません。
ですが、これらの感情や心理的な問題は自分で気付くことが難しく、症状が長引くと自信を失い、できない自分に対しての感情や症状に対する不安など、様々な要素が複雑に絡んできます。
イップスというと、試合でのミスやトラウマのようなネガティブな経験から起こることが多いですが、今回の患者さんのように、特にそういったミスや失敗の場面などを経験しなくても症状が起こることがあります。
その背景には、フォームに対するこだわりや、~でないといけないというような「信念」が絡んでいる事が多くあります。
技術が熟練してくるとさらに良くしようとフォームなどの技術的な部分に細かくフォーカスしていきますが、そこでの意識や心理的な要素が脳・神経系の誤作動を起こし無意識の運動に影響することがあります。
その場合は、意識を向けている場所を切り替えることで誤作動のスイッチも切り替えることができるようになります。
今回の患者さんもフォアのテイクバックでの意識が影響していたのでそれを切り替える治療を行いました。
イップスは一度なると自分の力ではなかなか改善することが難しい症状ですが、原因は必ずあります。
その部分にアプローチして新たな神経プログラムをしっかりと再学習させてあげれば、改善する症状ですので同じようにイップスで悩んでいるあなたもあきらめずに根気強く治療に取り組んでいただければと思います。
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