「股関節痛(30代男性)ー1」
患者:
30代前半 男性(会社員)
症状:
右股関節痛。以前から右股関節~右腰部に痛みがあり当オフィスにて治療中であったが、昨日の仕事中に突然強い痛みを感じ歩行もつらくなった。
検査:
右股関節屈曲50°、右大腿筋膜張筋、右中臀筋の筋力低下、歩行時の右脚立脚期~遊脚期への移行時に強い痛み。
治療:
肉体的なアプローチとして、アクティベータメソッドにて神経系の機能異常を切り替え、検査時に弱化していた筋肉を正常な状態に改善させる。
治療後、筋力は8割程度回復したが、症状を確認するとまだ痛みのため股関節の可動域に制限がかかっている状態。
治療前の問診でどのような状態で症状が出たかを質問すると、部下に対して注意をした直後に股関節に痛みが走ったとのことだったので、心理的なアプローチとしてPCRT(心身条件反射療法)で治療を行うことにした。
今回の患者さんは以前からPCRTで治療を行っていたので、患者さん自身も部下に対して注意したことが症状に影響していると直感的に感じたとのこと。
その場面をイメージしてもらい症状に影響しているか検査を行った。
この患者さんの過去の緊張パターンとして、出来事の対象になっている相手や物よりも、それらに対したときの自分自身に緊張反応を示すことが多かったので、今回も言語神経反射で質問をしながら何がストレスになっているか調べていくと、「くだらないことにイライラする自分」ということに緊張反応を示していた。
一般的には仕事ができない部下に対してイライラすると考えがちだが、この患者さんの場合、イライラしながら部下に注意をする自分自身がストレスの原因になっていた。
イライラしている自分をイメージしてもらいながら検査を行うと、仕事に対する「意欲」「信念」「戦い」といった感情的なキーワードが関係していた。
そこに更に深い感情が繋がっていたので検査していくと、「嫌悪」→「当惑」という感情が関係していた。
「嫌悪」も自分自身に対するもので、それに続く「当惑」は、こんなに注意しているのにわかってもらえないのでどうしたらいいのかわからないというものであった。
検査の結果、イライラの原因はどうしていいかわからない自分自身にあったという気づきが生まれたので、それらのパターンで緊張していた自分に気づき、その自分を受け入れるような感じ方をしてもらうと緊張反応がとれた。
そこでパターンアジャストを行いストレスが身体に影響しないよう切り替えを行った。
そして、症状の確認を行うと、まだ痛みが残っているようである。
続きの検査と治療はまた次回・・・
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